※この記事で、知ってほしいことがあります😊
・虫歯でも歯周病でもないのに、歯を失うことがある(外部吸収)
・「外部吸収」が広い範囲に及ぶと、歯を残すのが難しくなる
・そして——歯を失っても、とても自然に見える入れ歯があるということ
35番の根尖病変の治療と同時に、隣の36番の治療も始まりました。
こんなふうに、複数の歯を同時に進めてもらえるのも、1日に4時間の治療時間をとってもらえるからこそ。保険診療では、なかなか難しいことだと思います。
36番は、保険診療の頃、「大変な治療になるだろう」と、ずっと後回しにされていた歯です。
「残せる」と言われて、嬉しかった
【初めての相談で、心がスッとした。】にも書きましたが、保険診療の歯科では「抜歯してブリッジにしましょう」という話になっていました。でも、抜歯もブリッジもしたくない——その思いを、この歯科でも相談していました。
だから、検査の結果、「この歯は残せますよ」と言われたときは、すごく嬉しかったのです。
銀歯を外して、しばらく経ってから
銀歯を外したのは、2018年2月の1回目の治療のときでした。
2月に虫歯の除去、3月に根管治療と、治療を進めていく中で——手前側の根と、頬側に、大きな穴が見つかったのです。銀歯を外した時点では、まだ見つかっていませんでした。
「誤ってドリルで開けてしまったような穴ではないので、保険診療の先生が根管治療のときに開けたものではないと思います」——先生は、そう説明してくれました。
これまで、保険診療で受けた治療で傷がつけられていたり、不適合な治療がされている歯はたくさんありました。でも、この穴は、そういうものとは違う。
「外部吸収」というものでした。
外部吸収って?
外部吸収とは、外傷や矯正、歯ぎしりなどで強い力が加わって、歯が外側から溶けて、穴が開いてしまう——そういう現象だそうです。原因不明のことも多く、特定が難しいと言われています。
先生には「過去に、歯をぶつけたことはないですか?」と聞かれました。そのときは思い出せなくて、「特にありません」と答えたのですが——この記事を書きながら、ふと思い出したことがあります。
中学生の頃。野球部がバッティングの練習をしていて、その打球が、私の顔に当たったことがありました。確か、左側の、耳の下あたり。
恥ずかしくて、誰にも言えませんでした。水飲み場で水をかけて冷やして、そのまま家に帰りました。「耳に当たらなくてよかった」——当時、そう思ったのを覚えています。
それが原因かどうかは、わかりません。私は歯ぎしりもするので、そちらが原因かもしれないし、いくつもの要因が重なっているのかもしれません。
原因の特定は、難しいのだと思います。
そして、外部吸収は、レントゲンや外からの検査だけでは、はっきりわからないことがあるそうです。銀歯を外して、中を実際に削っていく中で、初めてその大きさが見えてきました。だから、検査の段階で「残せる」と判断されたのも、その時点では最善の見立てだったのだと思います。
抜歯することになった
手前の根の穴を削ってみると、歯茎の下6ミリくらいの深さになってしまう。頬側の穴も大きく、手前の根の中央が、大きく溶けてしまっている。
外部吸収が、それだけ大きく進んでいた。もう、この歯は残せない——抜歯することになりました。
あとで自分でも調べてわかったのですが、もし抜歯をせずに置いておいたら、歯の周りにある顎の骨まで、溶けてしまっていたかもしれないそうです。(もしかしたら、先生からその説明も受けていたのかもしれません。でも「抜歯」と聞いた瞬間、頭が真っ白になって、詳しい説明が入ってこなかったのだと思います。)
ショックと、それでも深まった信頼
正直に言うと、話を聞いた直後は、ショックでした。
「残せる」と聞いて、すごく嬉しかった。それだけに、ショックな気持ちは大きかったです。
でも——残せない理由が、虫歯の治療や根管治療ができない、ということではなかった。外部吸収が大きく進んでいて、残すこと自体が難しい。そして、残しておけば、もっと大変なことになっていたかもしれない。
きちんと理由を説明して、妥協しない。その一つひとつが、先生への信頼を、より確かなものにしてくれました。
抜歯した後、どうするか
抜歯——正直、すぐには決められませんでした。
もともとブリッジは、両隣の歯を削るし、歯に負担がかかるし、取り外しができないので歯磨きのことを考えても、したくないと思っていました。
そうなると、インプラントか、入れ歯の二択。
そんなとき、先生が、実際に入れ歯のサンプルを持ってきて見せてくれました。その綺麗な入れ歯を見て——「これなら、抜歯をして入れ歯にしてもいいかな」と、思えたのです。
私が想像していた入れ歯は、両サイドの歯に金具(リング)をかけて固定するもの。口を開けると、その金具が見えてしまうタイプでした。
でも、見せてもらった入れ歯には、金具がありません。ピンク色の、歯茎に似た樹脂でとめる仕組みで、とても自然。想像していたものとは、全くの別物でした。
これはノンクラスプデンチャーという入れ歯だそうです。「クラスプ=金具」で、金具を使わない入れ歯、という意味です。
インプラントの話も聞きました。アルパーク歯科ではインプラントはしていないので、信頼できる他院を紹介してくださるとのことでしたが——私は、入れ歯にすることに決めました。
一番辛かった抜歯
抜歯そのものに、痛みはありませんでした。麻酔がしっかり効いていたからです。
でも——辛かったのは、痛みとは別のところでした。
歯が脆くなっていたこともあり、抜くのは容易ではありませんでした。歯を分割したり、骨を削ったり——歯と骨を切り離すために、いろいろな処置が必要だったのだと思います。その間、ずっと感じていたのが、強い圧迫感と、頭に響く振動でした。
顎が外れてしまうんじゃないか。そう思うくらいの、圧迫感。痛みがない分、その感覚をより敏感に感じて、これまでアルパーク歯科で受けた治療の中で、一番辛かったと思えるくらいでした。
後から先生に教えてもらったのですが——奥側の根はすぐに抜けたけれど、手前側の根は、骨と癒着していたそうです。先生が、時間をかけて丁寧に抜いてくださったのだと思います。
抜歯が終わって、先生が「終わりましたよ、がぶりさん。大丈夫ですか?綺麗に取れましたよ」と、優しく声をかけてくれました。
でも私は、長時間だったこともあって、緊張と疲れで、ボーッとしていたように思います。
抜いた歯の写真も、先生が残してくれていました。その写真を見ると、大変だったのは私よりも、先生のほうだったと思います。
(※ここから、抜いた歯の写真があります。少し生々しいので、苦手な方は読み飛ばしてくださいね。)

歯を1本失いましたが、私の歯の物語は、まだ続いています😊 その後の記録は、こちらに。
→ 【矯正の記録】綺麗に並んだ歯で、笑って人生を終えたい。
→ 【治療の記録①】35番の歯——「ほぼ痛くない麻酔」に出会う。

コメント