アンカーという装置。——ネジとバネで、歯を動かす。

矯正の記録が、「インビザライン、リアルな日常」から、いきなり「前歯が当たった」に飛んでしまっていました。その間に、大事な装置をつけていたので、今回はそのお話です。

アンカーという装置です。


アンカーって、どんな装置?

金属製のネジを、上顎の歯槽骨(歯を支えている骨)に埋め込んで、それを固定源にして歯を動かす装置です。

私の場合は、上の歯全体を、奥に下げたい。そのためにつけました。

つけたのは、マウスピースをつける前の段階でした。


ネジを、埋め込む

上顎に、ネジを2本打ちます。

埋め込む前に、まず表面麻酔をして、その後、上顎に麻酔の注射をしてもらいました。

麻酔には慣れているのですが、柔らかい歯茎に打ってもらうときと比べると、麻酔液が入ってくる感覚を、より強く感じました。上顎の天井は、皮膚がピチピチに張っているからかもしれません。そこに液が押し込まれて、内側からパンパンに膨らむような圧迫感を、歯茎のときよりも強く感じました。

ネジを打ち込むときは、麻酔の効果で、痛みは全くありませんでした。

でも——ネジの埋め込みが始まると、頭の奥の方で響く音というか、振動というか。頭蓋骨にダイレクトに響く感覚がありました。

痛みがない分、脳がその圧力を敏感にキャッチして、顎の骨がパカッと2つに割れそうな感じがして、ドキドキしました。

もちろん、そんな心配はいらないのですが(笑)。先生の「はい、終わりました。綺麗に入ってますよ」という優しい声を聞いて、ホッとしました。

骨とネジが定着するまで、約1ヶ月ほどかかるそうです。その間は、ネジをベロで押したりしないように、と説明を受けました。


ネジをつけて、感じたこと

痛みはありませんでしたが、上顎に2個、ネジの頭があるというだけで、話しにくさを感じました。

見た目は——普段マスクをしているので、全く気になりません。マスクをしていなくても、口を大きく開けて上を向かない限りは、見えません(笑)。

私はきのこ類が好きでよく食べるのですが、ご飯のあと、エノキがよく挟まります。

それから、常にベロがネジに当たっているので、ベロの真ん中に、跡がついています。


バネで、歯を動かす

ネジが骨に定着したら、いよいよ歯を動かす仕掛けをつけます。

上顎のネジと、16番・26番の大臼歯(奥歯)との間に、バネを装着しました。

この装置は、「バネの反発力」と「動かない支え」を組み合わせて、歯を動かしています。

まず、上あごの骨に埋め込んだネジは、骨にしっかり固定されているので、ビクともしません。これが「絶対に動かない支え」の役目を果たします。

縮めた状態でセットされたバネは、常に元の長さに戻ろうとして、「押し広げる力」を出し続けます。

バネの片側は、動かないネジ側に。もう片側は、奥歯に当たるように設置されています。バネが元に戻ろうと押し広がるとき、ネジ側は骨に固定されていて動けないので、押す力はすべて、奥歯を後ろへ動かす方向に働く——というわけです。


バネをつけて、感じたこと

バネをつけるときは、特に痛みはなかったように思います。

ただ、つけてみると、ネジだけのときよりも、さらに話しにくくなりました(笑)。

つけた後、痛みはありませんが、歯が後ろに引っ張られるような違和感はあります。


そして、増えたお手入れ

アンカーをつけてから、食後のお手入れが一つ増えました。

歯ブラシで歯を磨くのに加えて、アンカーの部分——特に、ネジやバネの付近に残った食べ物を取る作業です。エノキが挟まる話をしましたが、それ以外にも、細かい食べかすが溜まりやすいので、毎食後、丁寧に取り除いています。

手間は増えましたが、これも綺麗な歯並びのため。せっかくの装置を清潔に保つのも、大事なことだと思っています。


でも、この違和感こそが、歯がちゃんと動いている証拠。上の歯が少しずつ、奥へと下がっていくのを楽しみに、今日もアンカーと一緒に過ごしています。


コメント

タイトルとURLをコピーしました