予防プログラム5回を終えて、いよいよ治療が始まりました。
最初の治療は、虫歯を削ることでも、被せ物を外すことでもありませんでした。
まず、顎の位置を整えることから始まったのです。
正しい顎の位置、というものがある
検査の時に全身の写真を撮ったことを覚えています。姿勢を確認するためだったと、治療が始まってから分かりました。
顎の位置によって、呼吸のしやすさや姿勢が変わる。
私はそれまで、治療箇所が多いために「噛める場所で噛む」という生活をずっと続けてきました。正しい顎の位置など、考えたことも、意識したこともなかった。
噛みやすい顎の位置が、必ずしも正しい顎の位置ではない——それを初めて知りました。
上の前歯だけにつける、小さなマウスピース
作ってもらったのは、上の前歯部分だけに装着するタイプのマウスピースでした。
それを歯にはめると、下顎が自然に正しい位置にくるように形が作られていて、その位置を体に覚えさせるためにしばらくつけ続けるというものでした。
先生は私の顎に合うように、何度も削って調整してくれました。
保険治療との大きな違いを感じたのは、こういう場面でした。時間をかけて、完全な状態になるまでやってくれる。急がない。妥協しない。
朝の「シェーのポーズ」がなくなった
顎の調整を続けている中で、気づいたことがありました。
私は朝起きた時に、明石家さんまさんの「シェーのポーズ」——おそ松くんが元ネタのあのポーズ——によく似た体勢で目が覚めることが多かったのです。
そのポーズで起きると、体のあちこちに負担がかかって、体が痛い。重い。朝からしんどい状態でした。
それが、ある時からパタリとなくなりました。
呼吸の変化はあまり感じませんでしたが、この変化は確かでした。顎の位置が体全体に影響していた、ということだと思っています。
ちなみに今、矯正中の私はまたこのポーズで目覚めることが増えています。矯正で咬み合わせが変化しているからかもしれません。咬み合わせの大切さを、改めて痛感しています。
除菌治療——歯の表面をツルツルに
顎の調整と並行して、「除菌治療」というものを受けました。
先生が特許を取られたという治療で、歯の表面をごく薄く、専用の器具で一本一本丁寧に磨き上げていくものです。裏も表も、全ての歯を。とにかく時間がかかりました。
器具を歯に沿わせて磨いていく時、力加減なのか摩擦熱なのか、少し痛いというか熱いというか、そんな感覚がありました。
でも治療が終わった後、歯の表面がツルツルしていて、気持ちよかった。
処置が終わった後、先生からこう聞かれました。
「この治療、虫歯の治療に入る前と、終えた後と、どちらにするのが良いと思いますか?」
「虫歯治療の前にしていただいたほうが良いです!こんなにツルツルになって、歯磨きするのが楽しくなります!」
テンション高く、即答してしまいました。先生も「そうですよね。歯がツルツルになると嬉しいですよね!」と笑っていました。
この治療をすることで、菌が歯についても取りやすくなるとのこと。歯磨きの効果をさらに高めるための処置でもあったのだと理解しました。
それ以来、歯の表面についたプラークを、舌で触れて感じられるようになりました。歯磨きの後はツルツルして気持ちいいのに、1日経つと、歯と歯茎の境目にザラザラとしたプラークを感じる。「プラークは約24時間で歯の表面に溜まる」——そのことを、身をもって再認識しました。
(ちなみに、矯正をしている今は、マウスピースを固定するためのアタッチメントという突起を歯につけていて、その接着剤が歯に残ってザラッとしています。そのため今は、歯の表面を舌で触れて磨けているかどうかを感じることは、できなくなっています。)
これらの治療は医院のホームページには載っていない内容ですが、先生の許可をいただいて、私が受けたそのままを書いています。

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